作業療法士の老健転職で加算と担当を分ける
老健の短期集中リハビリテーション実施加算は、入所から3か月以内に集中的なリハビリを行う枠組みです。2024年度改定資料は、医師または医師の指示を受けたPT・OT・STによる実施を示しています。区分によって、入所時等のADL評価と計画の見直しを行います。
厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
認知症短期集中リハも老健の入所者向けの枠組みです。2024年度改定資料の加算区分の一つは、退所後の居宅等への訪問を要件に含みます。生活環境を把握し、それを踏まえた計画を作成する内容です。
対象者や施設基準があるため、「老健なら全員が対象」「採用OTが必ず訪問する」とは言えません。同資料「介護老人保健施設における認知症短期集中リハビリテーション実施加算の見直し」
生活行為向上リハビリテーション実施加算は、老健入所ではなく通所リハビリテーションの枠組みです。厚労省の2026年10月14日分科会資料には、参考資料として基準が載っています。
生活行為の目標と計画を定め、専門知識・経験のあるOT等を配置する内容です。PT・STの場合は所定研修の修了が示されています。
排泄、入浴、調理、買い物、趣味活動などを扱う一方、算定には他の要件もあります。同資料には次期改定の検討事項もあるため、ここでは参考資料に載る基準の範囲に限り、検討中の案を現行要件として扱いません。
施設が通所リハを運営していることだけで、この加算や担当業務があるとは判断できません。厚生労働省「第270回社会保障審議会介護給付費分科会 資料3 通所リハビリテーション(改定の方向性)」参考資料
人員省令第二条は、PT・OT・STの職種群について常勤換算の配置数を定めています。各職種を1人ずつ置く規定ではありません。
この基準だけでは、勤務中のOTの相談相手や代行者は分かりません。厚生労働省「介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準」
作業療法士の老健転職で一人OTの募集条件を読む
コスモス苑の公式採用ページは、リハ職をPT4名・OT1名・ST1名と掲載しています。隣接する尾原病院にも療法士4名が勤務すると記しています。
OT正職員募集には、通所・入所利用者への作業療法と生活維持訓練の支援が挙がっています。入所判定、リハビリ計画書の作成・評価も同じ募集の業務です。
人数や職務の記載は同施設のページにある一例で、隣接病院の療法士がOTの相談や代行を担うかまでは書かれていません。コスモス苑「採用情報」
| 同院OT募集ページの掲載条件 | 応募時に区別すること |
|---|---|
| 正職員、月給230,000〜335,000円 | 表示額の内訳、経験加算、手当、賞与は個別条件で照合 |
| 8:30〜17:00、実働7.5時間・休憩60分 | 残業や記録時間など、掲載欄にない扱いは未確認 |
| シフト制、法人カレンダーによる年間休日109.5日 | 曜日ごとの勤務、希望休、日祝勤務の回数はページに記載なし |
| 固定残業代なし、試用期間3か月・同条件 | 応募時の最新条件を書面で確認 |
| OTは1名と掲載、業務は通所・入所中心 | 担当配分、休暇時の応援、相談・代行体制は掲載なし |
これは2026年10月23日に確認した一施設の募集例です。募集掲載は採用枠の現在の空きや、採用後の個人の担当を保証しません。
施設ページのサービス案内には訪問リハもありますが、このOT募集の仕事内容欄に訪問業務は明記されていません。訪問を希望する場合は、施設のサービス提供と採用者の担当を分けて確認してください。
作業療法士の老健転職で相談と代行の体制を聞く
コスモス苑のようにOTが1名と表示される職場では、少人数配置そのものを良し悪しと決めず、仕事がどう回るかを確認します。質問を増やすより、制度上の加算と求人ページの仕事内容を手掛かりに、配属・対象・支援体制をまとめて聞きます。
| 見たい仕事 | この求人・制度資料で分かる範囲 | 募集先で聞く一点 |
|---|---|---|
| 入所者の短期集中リハ | 老健の制度枠があり、OTが医師の指示下で担当し得る | 該当する利用者を受け入れているか、OTの担当範囲 |
| 認知症短期集中リハ | 老健の対象者・施設要件があり、区分によって生活環境訪問を含む | 算定区分、訪問の実施状況、OTの関与 |
| 生活行為向上リハ | 通所リハの枠組み。所定の配置・計画等の要件がある | 通所部門での実施有無とOT募集への適用 |
| 一人OTの勤務 | コスモス苑の掲載人員はOT1名 | 不在時の代行、症例相談、隣接病院との連携範囲 |
制度に枠があること、施設がサービスを掲げていること、採用後に本人が担当することは別の情報です。応募先から得た回答を求人票と労働条件通知書に照らし、掲載がない事項は未確認として扱ってください。
老健への転職で見ておきたいこと
老健OTの仕事は、施設名や加算名だけで決めないでください。サービス、OT配置、少人数時の支援体制、募集条件を合わせて見ます。コスモス苑の数字と条件は同施設の掲載例であり、老健全体の平均や標準ではありません。
厚生労働省は、募集時の求人票等と、契約時の労働条件通知書等で条件を確認するよう案内しています。仕事内容、勤務地、時間、賃金を照らし、説明と異なる点は承諾前に尋ねましょう。
作業療法士の老健転職の出典と確認範囲
厚生労働省「労働条件の明示」(2026-10-24照合)
厚生労働省「介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準」第二条(2026-10-24照合)
厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」(老健の短期集中・認知症短期集中リハに関する箇所)
厚生労働省「第270回社会保障審議会介護給付費分科会 資料3 通所リハビリテーション(改定の方向性)」(2026-10-14、参考資料の生活行為向上リハの基準) 確認日: 2026-10-23。制度資料の対象・要件は本文に記載した範囲に限定。コスモス苑は一施設の掲載募集例。
